Ⅱ. エクスタシー100

いんぽという事実だけは絶対に認めたくなかった。

俺はプレッシャーに弱いのか??

いや、そんなことはないはずだ。俺のエロスは生半可なものではない。 そんな自問自答を繰り返すさなか嬢は私の息子に対し、あらゆるテクニックを使い必死で奮い立たせようとしていた。 この気持ちになんとか応えたい。自分のプライドなんてどうでもいい、俺はこの1人の女の子を傷つけるわけにはいかないのだ。もはやこれは戦いであった。

正直なところ、嬢に気を遣っている時点で風俗業として成り立っていないのは事実である、、しかしそんなことは関係ない。 男として果たすべき使命を最後の5分で全うすることを私は誓った。 気持ちを改め、冷静さを取り戻した私は1 つのある重大なミスに気がついた。 

 

ここが大きなターニングポイントとなる。

 


重大なミス。

それは攻撃を受ける体制にあった。 正常な人ならば自慰行為の際、寝転んで仰向けの状態で行うらしい。 よくよく考えると私はいつも発射の8割を便座に座って行なっていた。 最近知ったことだがこれはかなりイレギュラーな形らしい。 何かがおかしいと感じたあの時の違和感はこれだったのだ。

ようやく謎が解けた私は嬢にお願いをした。

 

「座った状態で抜いてください ...」

 

彼女は少し困惑した顔で見つめてきた。

こんな状態で触るのは初めてです...

そう言いながらもさすがはプロ。 背後から抱きつくようにして息子を責めはじめるとみるみる硬くなっていった。 3分ほど経ったのだろうか、これまでにない素晴らしい勃ち上がりを見せると同時に奥底に溜まっていたであろうエクスタシーが体中を駆け巡る。

 

ついにイケる、、、 私は勝利を確信した。


しかし、あろうことか無常にもタイマーのアラームが部屋中に鳴り響いたのだ。 時間いっぱい20分を越してしまったのだがそんなことには気にも止めず嬢は手を休ませることはなかった。

 


ありがとう。

 


感謝の思いを胸に秘め、私は目の前にある棒の先端へ全集中した。

 

 

 

歓喜の瞬間は突然訪れた、、、!!!

 

 

 

息子をこれでもかと責められ続けられること22分。 竿の裏側から先端へと運ばれるドクドクとした鼓動が伝わってきた。 ついにイった。 白いそれは勢いよく解き放たれ、嬢の手を汚した。 さらにその先を越して床に飛び散るものもいた。 あっぱれの発射である。

「すごい!!」

彼女は興奮した面持ちでそう言と、心なしか少し安堵しているようにも見えた。 こんなに勢いよく出るとは思っていなかったと嬢に伝えられると私は少し得意げになった。 前半の情けない息子の姿からは想像できなかったのであろう。とにかく果てることができてよかった。

心の底からそう思えた。

タイムオーバーこそしたが それでも結果が出たことに意味があった。 時間ギリギリの極限の中でイクことができ、それを2人で喜びあったあの瞬間はおそらく一生の財産となるに違いない。

人生初のオナクラはこうして幕を閉じたのであった。 (終)

 


エピローグ

 


事後、シャワーを浴びながら嬢と話していると不意に気になることが浮かんだので質問してみた。

「なんでこの業界に入ったんですか?」