Ⅰ.人生初ピンサロは戦場。乳吸の儀で洗礼を受けいざ行かん

ギラギラと光る新宿ネオン街とは対照的にひっそりとした下町にあるビル。

嬢からのお見送りを受けビルを出るとどの店も閉まっているせいか、そこにはほとんど光のない道が続いていた。

コトを果たした私はこれまで胸につかえていた疑念を確信に変え、ただその暗闇を黙々と歩き駅へ向かっていった………

 


1月下旬にピンサロへ行くと高らかに宣言してから1ヶ月以上が経とうとしていた。未知なる世界への恐怖、資格試験、緊急事態宣言など幾多の障壁がピンサロへの道を阻んでいたが遂に今日私はオナクラからのステップアップを果たすことになる。

今日は至って普通の日であった。

いつものようにバイトを終えて店長と先輩の3人で酒を嗜んでいた。するとなにを思い立ったのか突如店長が

 

「おまえ!ピンサロ行けよ!」

 

と言い出したのだ。急な提案に最初は驚いたもののピンサロに行くという約束を未だ果たしておらず、このままなんの土産話もなしに明日地元に帰っていいわけがないと思っていたのでまさにベストタイミングであった。

 

階段を上がると店に入る前にボーイが出てきて私たちを受付へ招き入れた。

2名の利用だと伝えると

「今すぐ案内できます!」

とにこやかに告げられ、待ち時間なしで入れそうだったので胸の高鳴りが早まってくるのを感じた。

先輩曰く、今日はあまりにも好条件が重なっているらしい。スペシャルキャンペーン中で通常30分7000円のところを5400円でプレイ可能であり、さらに出勤表を見ると当たりの人が入っているというのだ。

当たりでなくてもここのピンサロはアベレージで可愛い嬢が常駐しているらしく私は期待に胸を膨らませていた。

指名なし料金5500円をボーイに渡すとアルコールを摂取したか否かの確認がなされた。

私と同様にさっき先輩も角ハイを2杯ほど引っ掛けていたのだが

彼は

「大丈夫です。」

と少し自信なさげに答えた。

 

嘘をついたらやばいのではないか…

 

直感だが悪い予感がした。

 

私はお酒を飲むと顔がすぐに赤くなるタイプなのでおそらく今も顔が火照っているに違いない。これまでの楽しい気持ちが急激に沈み、一瞬にして焦りが生じた。

そして先ほどの悪い予感は的中することとなる。

カーテンの中から強面の兄貴が突如現れたのだ。

 

「大丈夫ってどっちの大丈夫なのかはっきりしてもらえませんかね!!??」

 

激しい口調で問いただしてきた。

にこやかに立っていたボーイからも笑顔がスッと消えていた。熟練の雰囲気を醸し出しているその男は苛立ちを隠せていなかった。

 

これは相当やばいのではないか、、、??

 

私は足がすくみ今すぐ逃げ出したい気分だった。

私はただ先輩の動向を見守るしかなかった。


しかし、さすが百戦錬磨の先輩。無駄な抵抗はせずお酒を少し飲みましたと素直に白状した。これはもうしょうがない。

退出かと思いかけたが男は威圧的な態度で

「乱暴な行為だけはやめてください。特に大学生は飲むと気分が良くなってハメを外す恐れがあるので。」

と注意するにとどまったのだ。

 

助かった…

私は胸を撫で下ろした。

 

ボーイに爪をチェックされてから中へと案内された。店内はクラブのようにガンガンBGMが流されており、そこからさきほどの受付男のアナウンスが聞こえてくる。

 

「はいーー!!!2名様入りましたぁ!!

11番と15番ですぅぅ!!

30分のご案内ですぁぁぁ!!」

ノリノリの渋い声が店内に響き渡り、さきほどの怖い印象は全くと言っていいほど消えていた。ポップな音楽に合わせてディスコライトがグルグル回っていて店内は薄暗い。

 

先へ進むと2人座れるかどうかの小さなスペースが8つ並んでいてそこには先客が何人もいた。これといった仕切りもないので立って周りを見渡すと全裸になっている男たちの姿が見えた。

この場所にはプライバシーという概念が存在しない。当たり前のように個室を想像していたので驚きを隠せなかった。

 


11番のスペースに腰掛けると嬢を待つように指示が出された。用意されていたお茶を少しすすって待っていると通路に嬢の姿が見えた。

どんな人なのかな…

心拍数が上がりいよいよかと待ち構えていたのだが嬢は素通りして別の部屋へ向かっていった。これはピンサロの醍醐味でもある。

御目当ての嬢が来るか来ないか誰が来るのかのガチャも楽しみの一つなのである。

 

2人目の嬢が通路にやってきた。

今度こそ来るのか?

嬢は私の目の前で立ち止まるとスペースへ入ってきた。

 

きた!!!

 

ここで今回の戦いの8割が決まると言っても過言ではない。可愛いのか可愛くないのか。はたまた巨乳なのか貧乳なのか。私は胸の高まりを抑えながら恐る恐る嬢の顔を見上げた。


当たりだ。ひとまず顔は期待以上であった。前回のオナクラでは可愛さで物足りない部分がかなりあったので今回の嬢は可愛らしく少しロリ要素もあった。

 

私の好みはお姉さん系なのだが全然悪くない。

こんにちは〜と可愛らしく挨拶をすると隣に腰掛けてきた。パーカー姿にスカートを履いていて生脚を惜しみなく出しているような格好だった。

何してたんですかー?といった当たり障りのない日常会話からはじめて3分くらい経ったであろうか、雰囲気もいい感じになってきたところで嬢は私が座っている上に乗りかかりキスをはじめた。舌を絡ませ合いながら激しい接吻を2分ほど続けた。

さすがこれを生業にしているだけあって素晴らしい舌遣いであった。

それは細部までこだわりを持って作業を行う伝統工芸職人さながらの繊細なタッチ。一朝一夕ではおそらく培われないような技術力を遺憾なく発揮する様に心打たれたが、己の心に満足感はなかった。

また、気持ちよさのカケラもなかった。

 

キスを終えると

「何かして欲しいこととかある?」

と尋ねられたので私はこう答えた。

 


「とりあえずフェラしてほしいです。」

 

 

ピンサロでは最後の最後フェラで抜いてもらってフィニッシュするのがスタンダードである。なので開始5分でフェラを求める客は少し異質だったのかもしれない。ただ私は手マンをしたい訳でもなく舐めたい気持ちも全くなかった。なので早速フェラしてもらうことにした。

 

「これってみなさんここに来ると脱ぐ感じですか?」

 

「基本的にはみんな脱いでるよ!」

 

「分かりました。では脱がせていただきます。」

 

かなり開放的なスペースなので脱ぐのに多少の戸惑いはあったがそれでも私は1分1秒を無駄にはしまいと高速で衣服を脱ぎ捨てた。

それに伴って股の上に乗りかかっている彼女も上半身を脱ごうとしていた。

パーカーを脱ぐと白く優しい肌が露わになると同時に小洒落たホワイトブルーのブラジャーがダイレクトに私の大脳皮質を刺激する。

 

だがしかしそこから垣間見える乳房は豊かではなかった。おそらくBカップくらいであろうか。とにかく残念であった。

 

この瞬間に生来の夢であるパイズリは打ち砕かれた。無念な気持ちはあったものの顔は可愛いし、もしかしたらテクニックは素晴らしいかもしれないという淡い期待を抱いていたので希望はあった。だがその平均未満の乳を見た私の反応を察してか、

 

「ごめんね。おっきくなくて……」

と申し訳なさそうに囁いた。

 

女の子に悲しい思いをさせたことに気づきハッとなり我に帰った。

たしかに、デカい乳を持っていない女の子が悪いと言う見方もあるかもしれない。しかしこれは生身の人間との対話なのだ。

AVのように自分好みでない女の子が出てくると途端に不機嫌になるようでは男失格である。

そんなことを考えながら

 

「いやいや、大丈夫だよ。なんならおっぱい小さい方が好きだし…」

 

大嘘をついた。

 

彼女はそれに安心してか、

ありがとうと言うとにっこりと笑ってみせた。もう彼女に悲しい思いはさせたくない。

そう軽く思った。

 

私は既に全裸でいたのでやや恥じらいの気持ちも芽生え始めてきており嬢にもブラを脱いでもらうことにした。

ホワイトブルーのブラを脱がせると綺麗な乳輪が照れながら挨拶をしてくれた。

ピンク茶と言えばいいだろうか、変に色の偏りがなく茶色派、ピンク派の男性どちらにも対応可能な素晴らしい色合いであった。少し見惚れていたのだが最初にフェラをしてほしいと言っていたので早速してもらうことにした。

 

嬢の優しい温もりのある手が息子を包み込み身体中に刺激が走る。小学生のヤンチャなクラスメイトが授業中我先にと手を挙げるように息子はまたたく間に勃ち上がってきた。

それもそのはず、最近はほとんど性欲がなかったため知らずとオナ禁4日目であったのだ。

豪快な勃ち上がりに調子づいたソレはとどまることを知らない。嬢も負けじと激しい舌使いで対抗してきた。これまでに味わったことのない感覚があった。しかしそれが気持ちよさとは限らない。3分ほど経ったところでフェラをこのまま続けられてもイクことはないだろうと確信した。

 

 

不思議なものである。可愛い女の子に息子を手なづけてもらうことを毎日夢みていたのに結局は己の右手には敵わないのだ。

 

この世はなんて非情なんだ。

 

こんな仕打ちあんまりだ。

結局オナニーこそが至高なのか。

そんな私の思いなど理解するはずもなく必死に続けている嬢を見ているとなんだかいたたまれない気持ちになってきた。

 

「もう…...大丈夫です…」 

 

これ以上やっても出ないことは自明だったので少し気分を変えてみたいと思った。

そこで

「おっぱい触りたいです。」と言った。

 

あるようでない乳を前から後ろから揉んでみた。乳揉みの経験はあったので、揉んでものれんに腕押し状態の手応えがない嬢の乳房は全く興奮しなかった。

ある程度おっぱいをまさぐったところでいよいよ乳吸の儀に入ることとなる。

 

 

今回の電撃ピンサロ訪問において最も楽しみにしていたことの1つは乳吸の儀であった。

 

無類のおっぱい好きとして知られている私がフェラよりもおっぱいを堪能することに喜びを感じている事実は想像するに難くないだろう。

好きなだけ乳をまさぐったのち、丸く形作られた乳輪を丁寧に舐めた。時計回りに舌を滑らせ輪郭をゆっくりと一周させると今度は優しく吸ってみせた。

左乳右乳と順序よく頂いた。

舐めている最中、嬢から漏れ出す吐息がより官能的なムードを作り出す。

もちろん味はしないのだがそれでも幸せを存分に味わうことはできた。

 

「めちゃくちゃ可愛いおっぱいです。」

 

 

気がつけば訳のわからないことを呟いていた。

 

 

しかしそんな幸せは束の間。

おっぱいを夢見ていた少年の心には次第に充足感が失われていき、なぜかポッカリ穴が空いているようだった。

幸せなのに何か違う。

それがなにかはまだ分からなかった。

 

 

20分を越えようとしていた

30分コースを選んだのだがお店のシステムとして5分前には完全に抜き終わらなければならない。

既に残り5分のアナウンスがコールされている

 

 

「あと5分だよ!ちょっとペースあげるね!」

 

 

「結構ヤバいですね、、僕も頑張ります。」

 

 

嬢はより一層気合を入れてフェラを再開した。ただ私は正直イケないと最初に確信していたので全くもって自信がなかった。

このままでは出せる気がしない。

何か変化をつけなければならぬ。

30分コース特別割引価格の5500円とはいえ、時間内に抜けなければさすがに帰ることはできない。寸止め状態で20分も電車に揺れて帰るなど死んだ方がマシだ。

前回のオナクラ同様終盤に焦りが見え始めた。嬢の額からも汗が滲みだしてきている。

 

このままではまずい…

 

そこで私は起死回生のある提案をした。